探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

地震前兆・超常現象研究家の百瀬直也が地震予知・災害・防災・予言などを探求するWeb/ブログ(はてな旧サイト)




【津波】津波が来たら、車で避難すべきか否か?いわき市で車で避難方法の検討部会~車のメリット・デメリット


今日のニュースから。
地震による津波が発生した時に、沿岸地域に住む人々は、どう避難するか?
徒歩で?車で?
大きな問題だ。


昨年11月22日の福島県地震(M7.4)で津波警報が出た際、福島県いわき市では、幹線道路の渋滞が起きた。
そこで、車での避難のあり方を協議する行政や警察関係者による初めての検討部会が1月30日に開かれた。
徒歩での避難の原則を維持しながら、どのような場合に車による避難を認めるかなどの方針案を今年8月までにまとめる。

f:id:nmomose:20140925124843j:plain
 


http://mainichi.jp/articles/20170131/ddl/k07/010/030000c

車で逃げるか?徒歩か?

昨年の地震発生が早朝で避難が通勤時間帯とも重なり、市内5地区の道路14カ所で渋滞が発生した。
避難所やガソリンスタンドへ向かう車で、沿岸部から内陸に通じる幹線道路が混雑した。
そこには、浸水想定区域の道路も含まれていた。


言うまでもなく、自動車での避難は大きなリスクが伴う。
昨年の福島県地震津波で車が渋滞した時には、「東日本大震災の教訓はどこに?」と多くのメディアが書きたてた。


だが、車が絶対ダメと言い切れない側面もある。
たとえば、思うように早く動けないお年寄りや障害者の人々はどうするか。

3.11の津波では

東日本大震災地震の直後、被災各地で渋滞が起こり、車列ごと津波に流されていたところもあった。
車による避難は渋滞を招いて被害を拡大させるということが、現実になった。


津波の被害の大きかった宮城県名取市では、地震直後に海岸線に並行して延びる県道の渋滞ができた。
信号の消えた県道交差点で車が立ち往生していたが、警察官が車をたたいて避難を呼びかけても、車を捨てて逃げる人はいなかった。
生存者の証言では、その直後に車列が津波に呑まれていった。


同県石巻市気仙沼市岩手県釜石市でも、同様の渋滞などがあった。
釜石市では、国土交通省の港湾事務所付近の国道が渋滞した。
職員が事務所の屋上に避難するよう拡声機で車列に向かって叫んだが、応じた人は少数だったという。


いったいどういう心理状態なのだろう?
車が万能だと思い込んでいるのだろうか?
正常性バイアス」?
まったく正気とは思えない状況だ。


私だったら、自分の「足」がもっとも信頼できると判断して行動するだろう。
いま60歳だが、肉体年齢は20歳ぐらい若いと思う。

避難する人々の心情を踏まえた議論を

住民への聞き取りを進める東北大災害科学国際研究所の杉安和也助教は、車が使われた理由を語る。
「避難場所に長く居られなくなっても、原発トラブルでさらに避難が必要になっても、車があれば問題ないとの声があった」と。
そして、東日本大震災を経験した住民の心情を踏まえて議論する必要性を指摘した。


部会では、徒歩による避難を原則とする地域防災計画は変更しない方針だという。

避難に車を使うか?

NHKアーカイブスでは、「避難に車を使うか?」というページがある。
そこには、「津波避難の場合、車利用での危険性等を考えると徒歩が原則とされます。ただし、地形や状況により、車利用も必要になる場合があります」とある。


www9.nhk.or.jp


たしかに、どこまでも水平な地形が続き、近くに高台がない場合などでは、どうしても車に頼りたくもなるだろう。
だが、同じ地域で多くの人々が同じようなことを考え、行動することから大きな問題が生じる。


岩手県大槌町の小石幸悦さんは、津波からの避難のため家を出てすぐに、自宅前の国道が近くの大型ショッピングセンターから避難する人の車で渋滞しているのを目にした。
車の中の人に向かって逃げるよう叫んだが、車中の人々は足元まで水が来ているのに、車のハンドル持ったまま身動き出来ない状態だった。


他にも、上記のNHKのサイトには、映像による貴重な生存者の証言がある。
これらを見て思うのは、都会よりも地方の人々の方が、日頃から車への依存度が高く、どうしても頼ってしまう傾向があるのではないかということ。

甘い見通しが犠牲を生む

昨年11月の津波では、いわき市で車で避難した男性(55)は「高齢の親がいて、車を使うしかなかった」と語る。
たしかに、親を見捨てて自分だけ逃げるわけには行かないだろう。


いわき市では、7~8割の人が車を使っただろうという。
原発事故の再発を懸念し、遠くへ逃げなければならないという心理も働いたようだ。
だが、そういうことまで考えるのではなく、とりあえず津波から命が助かることが最優先ではないか。


岩手県立大の宇佐美誠史講師(交通工学)は「車による避難は、道路が損傷していないとの甘い見通しに基づく行動。渋滞は救助活動や被害把握の妨げにもなる。リスクの高さが被災地ですら共有されていない」と語る。


www.kahoku.co.jp
 

望まれるハイテク技術

このような渋滞や犠牲者の話を目にするにつけ、何か根本的な解決策はないものだろうかと想う。
津波からの避難は、水平方向でなく垂直方向が原則だ。


だが、お年寄りなどには、それが難しい。
将来的に、ホバークラフトや垂直離着陸できる自家用の飛ぶ乗り物が身近になれば良いと思う。
そういうものが、たとえば今の自家用車くらいに手軽に購入できるようになればと。


一昔前だったらSF小説だけの話だったことが、現実になろうとしている。
たとえば、TF-Xという空飛ぶ自家用車のような乗り物が開発中だ。
なんと人の手を介さない自動運転なので、運転免許が不要だという。


f:id:nmomose:20170201232410j:plain


car-moby.jp


自動運転ならば、お年寄りだけでも何とかなるかもしれない?
2020年までに実用化という話だが、期待したいところだ。


津波からの避難には、咄嗟の場合に判断が難しくなることもあるだろう。
常日頃から、津波が来た時の行動をシミュレーションしておくことも重要だろう。


この検討部会で、何かしら建設的な指針が出されることを期待したいものだ。


Yahoo!防災速報 ?地震,豪雨,津波を通知?

Yahoo!防災速報 ?地震,豪雨,津波を通知?

VIAGGIO多機能ディバック/ オレンジ色

VIAGGIO多機能ディバック/ オレンジ色


www.shokuzan.com


https://www.instagram.com/p/BP8hd1ND6-1/
【愛弥美】2年前、生後11カ月の頃。Ayami 2 years ago.


Copyright (C) 2004-2020 Naoya Momose - 百瀬直也. All Rights Reserved. Email