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大震災などの地震は平安時代の状況に酷似


今日のYahooニュースで見つけた地震関連の記事。
平安時代の9世紀に起きた一連の巨大地震が、1995年の阪神大震災以降の状況と酷似しているという。

9世紀の地震とは、貞観(じょうがん)地震(869年)や、関東直下型地震、東海・東南海・南海地震の3連動とみられる仁和(にんな)地震などのこと。
産業技術総合研究所寒川旭(さんがわあきら)招聘研究員(地震考古学)の分析でわかったという。
寒川氏によると、近い将来に首都圏直下型や3連動型地震が起きる可能性が高いという。
しかも、「千年に一度の巨大地震の世紀になるかもしれない」と。

平安時代地震津波

寒川氏は古代以降の文献史料を調べ、各地の遺跡の地割れや液状化現象による噴砂などを調査した。
すると、9世紀前半に関東北部や東北などでM7.0前後の地震が相次いだ後で、貞観地震が発生していた。
この地震では、津波が怒濤のように多賀城下に押し寄せ、千人がおぼれ死んだと歴史書にある。


貞観地震から9年後の878年には、関東南部でM7以上の直下型地震が発生した。
さらに9年後の仁和地震(887年)では、京都の建物は倒壊し、圧死したり津波で溺れ死んだ人が多数いた。
寒川氏の分析によると、日本海中部地震(1973年、M7.7)や阪神大震災(1995年、M7.3)、新潟県中越沖地震(2007年、M6.8)などM7前後の地震が各地であり、その後に東日本大震災が発生した点が、平安時代の状況と共通している。

首都圏地震や東海・東南海・南海地震も再来するか

首都圏直下型地震や東海・東南海・南海地震については、過去の首都圏直下型や仁和地震に匹敵する3連動型地震が発生する可能性が高いという。
東日本大震災では『想定外』という言葉がしばしば使われたが、文献史料には過去の巨大地震が詳しく記されており、決して想定外ではない」と寒川氏は語る。


古村孝志・東大地震研究所教授(地震学)によると、「東日本大震災後の余震は以前より落ち着いてきたが、陸のプレート深部はまだ動いており、バランスをとるために再び大地震が発生する可能性が高く、対策が急がれる」という。
今後の10年か20年かはわからないが、大地震津波に対する注意は怠れない。
東海地震はかなり以前から地震対策が進んでいるが、東南海・南海との3連動の可能性も「想定外」にならないように考えておかなければならない。
そして、9世紀のように南関東(つまり東京近辺)で直下型のM7クラスが起きたら、首都はどうなってしまうのだろうか。
死傷者の推定も、現在考えられているものが「想定外」になってしまうような気がしてならない。


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寒川氏の著書
地震の日本史―大地は何を語るのか (中公新書)』、寒川
現在Amazonで在庫切れだが、すぐに増刷されると思われる。

地震の日本史―大地は何を語るのか (中公新書)

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