探求三昧 by 百瀬直也 - 地震前兆研究家の地震予知・地震予測関連ブログ

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立川断層は大地震に要注意?


3/11の東日本大震災以降、このブログへのアクセス数が急増している。
その多くは、地震関係の検索で引っかかってきた人だ。
理由が理由だけに、素直に喜ぶことはできない。


はてなアクセス解析を見ると、「立川断層」という検索語でたどり着いたケースが、この1ヶ月間ぐらいで500件ほどある。
3年ほど前に、多摩東部で地震があった時に書いた記事で、立川断層のことも話題として取り上げていた。


上記の記事では、立川断層について、誤解を与えかねない中途半端な書き方をしてしまっていたので、より正確な書き方で再度紹介したいと思う。

立川断層帯とは

立川断層と呼ばれる断層は、立川断層帯の一部となっている。
その立川断層帯は、関東山地東部から武蔵野台地西部にかけて分布する活断層帯だ。
埼玉県入間郡名栗村から東京都青梅市立川市を経て府中市まで北西−南東方向に長く延びている。
この断層帯は、名栗断層と立川断層から構成されている。
この辺の言葉遣いは、混同しないように注意が必要だ。
単に「立川断層」といった場合、立川断層帯の一部という意味になる。
立川断層帯の全体の長さは約33Kmある。


下記の地震調査研究推進本部事務局(文部科学省研究開発局地震・防災研究課)のサイトで、立川断層帯について詳細に書かれている。


これまでの研究から、立川断層活断層と考えられている。
活断層(active fault)とは、「極めて近い時代(一般的には過去数十万年)まで地殻運動を繰り返した断層であり、今後もなお活動するべき可能性のある断層」のこと。
立川断層帯の最新活動時期は約2万年前〜約1万3千年前で、平均活動間隔は1万−1万5千年程度だった可能性がある。

近い将来地震が発生する確率

上記サイトにあるように、立川断層帯では、将来マグニチュード7.4程度の地震が発生すると推定されている。
この断層帯で、今後30年の間に地震が発生する可能性が、我が国の活断層の中ではやや高いグループに属している。
近い将来に地震が発生する確率は、上記サイトから引用すると、次のようになる。

○将来の地震発生の可能性
 地震の規模  : M7.4程度
 地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0.5%〜2%
 地震後経過率: 0.9−2.0
 平均活動間隔: 10000年−15000年程度
 最新活動時期: 約20000年前−13000年前


3年前のこのブログの記事では、こういうことを書いていた。

まあ、ここではいつかは必ず大地震(M7クラス以上)が起きるのだけど。
それは恐らく300年以上先のことで、われわれが生きているうちにはまず起きないだろうということで、ご安心を。


これだと、今世紀にはこの活断層で大地震が絶対起きないと捉えれてしまいかねない。
上記の発生確率にあるように、たとえ0.5%〜2%という低い確率であっても、0%ではないということだ。
ただしこれは平成15年8月7日の時点での調査なので、「今後30年」の期間は若干減っている。
下記ページでは、この調査のより詳細の情報を得ることができる。


上記ページの「注2」のところによると、1995年の兵庫県南部地震(M7.3)が発生する前の野島断層兵庫県)の30年確率は、0.4%〜8%だった。
それでも、大地震が起きてしまった。
立川断層帯の30年確率は、上記よりは低いものだが、あまり「安心」してはいられないかもしれない。


下記のJISのサイトでは、30年後以降を含む発生確率を示している。
それを下記に引用する。

期間    地震発生確率
30年以内  0.5%〜2%
50年以内  0.8%〜4%
100年以内  2%〜7%
300年以内  5%〜20%


ただし、上記サイトの注意書きにもあるように、立川断層帯では、過去の地震に関する信頼できるデータの充足度が低く、発生確率などの値の信頼性は、やや低いものとなっている。
いずれにしても、われわれの何代か後の子孫が生きているうちに、M7クラスの大地震が発生する確率は高くなるということだ。

都心部周辺で最も要注意の活断層

下記のサイトでは、立川断層帯が「都心部周辺で最も注意を要する活断層」であるという表現をしている。


Wikipediaの「立川断層帯」の項では、地震発生時の想定逝去者数は6300人とされている。
多摩地区でM7級の地震が発生して、数千人の犠牲で済むだろうか。
東京都を襲う直下型地震となり、23区内でも甚大な被害が出るだろう。
私が住む小平市花小金井は、立川断層から10Kmほどのところにある。
ここで直下型地震が発生したら、家にいた場合は命がないかもしれない。
多摩地区は津波液状化現象の心配はないといつも書いているが、立川断層が動いた時の大地震の危険性は、常に考えておかなければならない。


地震の癖──いつ、どこで起こって、どこを通るのか? (講談社+α新書)

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新編 日本の活断層―分布図と資料

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【追記】2011/07/26

ご承知の通り、東日本大震災地震で立川断層地震が発生する確率が高まったと言われています。その前提でこの記事を読んでください。
今後余裕があれば、最新情報による記事を書きたいと思っています。

【追記】2014/07/20

その後の研究により、立川断層帯での大地震は、当分は起きない可能性が高くなりました。詳しくは、下記の記事を参照してください。
■立川断層帯で大地震の心配はなくなった?





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