昨日は1日かけて、YouTubeの10支族シリーズの動画を編集していた。
今回のテーマは、「秦氏(はたうじ)とキリスト教」
景教(東方キリスト教)あるいは原始基督教が、古代の日本に持ち込まれていたかどうか。
このブログの連載のテーマである「ユダヤ教」とは、ちょっと離れてしまうが。
タイトルのつけ方が悪かったかな。
とりあえず、ビデオを見てください。
◎Lost Tribes #4 Hata Clan & Christianity イスラエル10支族:秦氏とキリスト教
故冨山昌徳氏の研究
今回は、特に制作中に新たな発見をしたということはない。
多くの人々の研究成果を紹介し、そこから自分の考えはこうだということを動画の中でまとめてみた。
ビデオの中でも紹介しておいたが、故冨山昌徳氏の『日本史の中の佛?と景教』という貴重な本がある。
下記の記事でちょっと紹介しておいた。
- 聖徳太子と救い主イエス
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20090307/jesus
無教会派のクリスチャンだった冨山氏は、明治37年に茨城県で生まれた。
昭和29年か30年頃に、日本の歴史に見られるキリスト教と仏教の交流ということに関心をもち始める。
昭和34年に亡くなった冨山氏の遺稿は、「日本史のなかの仏教と景教」とその続編として義弟の山下幸夫氏(中央大学教授)が出版されて、全国の教会に配付されたという。
10年以上の歳月をかけた研究の集大成というべき貴重な本だ。
ここに書かれていることがすべて真実とすれば、日本の歴史を大きく塗り替えるだろう。
クリスチャンの人々に特に読んでほしいものだ。
また、もちろん私のように古代の日本にキリスト教(景教)が入っていた可能性を研究する人にとっては、必読の本だ。
だが、入手は超困難。
昭和44年に出版された私家版ということもあって、日本中の古書店を探しても見つからないかもしれない。
また、このような貴重な内容が書かれた本を手放そうという人も、少ないに違いない。
もちろんAmazonユーズドストアとか、私が利用する古書サイトでは今はないようだ。
私はどこで入手したか忘れたが、どこかの古書サイトだったかもしれない。
この本の続編も出ているということだが、私はまだ持っていない。
これもぜひ入手したいものだ。
梅原猛氏の見解
それから、これはまだあまり知られていないかもしれないが、梅原猛氏の「発見」のこと。
ビデオでも紹介したように、聖徳太子のブレーンだった秦河勝が、景教徒だったのかもしれないと、『うつぼ舟I 翁と河勝』で述べている。
その論拠の一つとしては、河勝には「12」の数字がつきまとうということ。
いままであまり注目されなかった点ではないか。
梅原氏が1972年に『隠された十字架』を書いた時に、日本に入っていたキリスト教のことが頭にあったのだろうと勘ぐっていた。
それがまったく正しかったことは、下記の記事で書いている。
d.hatena.ne.jp
秦河勝が景教徒だったとする梅原氏の論拠はまだ数少ないが、京都市立芸術大学名誉教授で文化勲章受章者がこのような説を出されているということは、非常に心強い。
この分野は日ユ同祖論などと呼ばれてバカにされやすいが、これで他の学者の方々にも少しは注目されるだろうか。
梅原氏の今後の研究に期待したいところだ。
そのためには、もっと長生きしてもらわないといけないが。
ケン・ジョセフ(シニア&ジュニア)氏の探求
私が古代イスラエル10支族渡来説に関心を持ち始めた最初の頃に、この父子の本を読んだと思う。
シニア(父)の方は、イラクの少数民族アッシリア人の血を引く米国人だった。
それが、終戦時にマッカーサー元帥が、日本の復興を助けるために1万人のボランティアが必要だと呼びかけたのに応えて来日した。
景教の牧師であり、伝道も目的だった。
日本に来る時の船の中で、ジャパンタイムズの社長だった故東ヶ崎菊松氏に出会って、あることを頼まれた。
そのことは、ビデオの中で紹介したとおりだ。
私は今回のビデオ制作のために、2人の『隠された聖書の国・日本』を読み返して、感動で涙が出てきてしまった。
ケン・ジョセフさんが頼まれた「3つの宝物」のうち、「基督教」については、まだ蘇っていないだろう。
もしもキリスト教が本当に平安時代に知識人の間で知られていたとしたら、ユダヤ教や基督教の教えが日本の文化の中に取り込まれているはずだ。
そして、われわれは知らず知らずのうちにその影響を受けて生きているということ。
それを今回のビデオで言いたかったのだ。
この2人の活動には、キリスト教的な博愛の心が感じられる。
だから、非常に感動するのだ。
私が以前に読んだ『隠された聖書の国・日本』はこちらだが、すでに絶版になっている。
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こちらの新板も、ぜひ読んでみたい。
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使用素材のこと
今回のビデオでも、Kevin MacLeod氏の素晴らしい音楽を使わせてもらいました。
このような質の高い音楽をCCライセンスで公開しているこのミュージシャンに感謝です。
それ以前に、写真などの画像も、CCライセンスやパブリックドメインの豊富な画像がなければ、このような動画を制作するのは不可能です。
今回のBGMの編集は、けっこうハマッたんじゃないかと思っています。
それなりに各場面で考えて編集しています。
私もこれからは、自分の写真や音楽や執筆作品などを、可能な限りCCライセンスで公開しようと思っています。
この動画自体も、最後のクレジットで明記しているように、CCライセンスで公開しています。
変な話だけど、今回のビデオは、自分で制作しながら感動で泣きそうでした。
BGMが良いということでしょうね。
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続きはこちらです。
- 神道とユダヤ教(6)無視できない共通点
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20110306/israel