ライブドア元社長の堀江貴文被告に、懲役4年が求刑された。
前取締役の宮内亮治被告への求刑が懲役2年6カ月だから、その1.6倍だ。
朝日新聞によると、この差は、前社長に対する検察側の厳しい処罰意思を鮮明にしたものだという。
さらに、「もし裁判所が有罪の判断をする場合、検察側の求刑の8割程度の量刑にすることが多い」と記事にある。
懲役4年の求刑は「ぜひ実刑に」という意思表示だと読み取れるという。
それだけ堀江に反省の念が見られないというのもあるのだろう。
以下に、各社の新聞の見出しを示しておく。
- 「ライブドア事件「保身に終始」」(朝日新聞)
- 「全く信用できぬ…論告求刑で堀江被告を厳しく非難」(読売新聞)
- 「ライブドア事件 堀江被告に懲役4年求刑 検察側「弁解場当たり、虚構」」(産経新聞)
- 「<ライブドア公判>「懲役4年」に堀江被告、検察官にらむ」(毎日新聞)
以下は論告求刑より。
「思いつくままに場当たり的な弁解を繰り返し、全く信用に値しない」
「被告の弁解は、グループの実権を握っていなかったかのように印象付けるため、その場しのぎのいい加減な供述をしているに過ぎない」
…まあなんというか、器の小さい男だなというのが感想だ。
自分を守ることしか考えていなく、そのためには嘘八百を並べ立てる。
以前に寵愛した部下に対しても、容赦なく攻撃(口撃)する。
企業のトップたる者、会社の危機になったら自ら犠牲となって社員を守るべきではないのか。
ちょうど1年前の2005年12月に書いたブログ記事で、「Livedoorというのはエロで儲けているイメージがあって、企業体質も好きになれない〜」と書いた。↓
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20051224/livedoor
ただ、Livedoorブックスはよく利用していたのだが、ライブドア事件が発覚した以降は、もちろん利用をやめた。
ソフトウエアエンジニアの目から見て、Livedoorには何ら特筆すべき技術力があったわけではない。
サイバークリックというネット広告屋というところに目をつけたあたりが、ちょっとばかり先見の明があったというにすぎない。
そして、儲かることならば、なりふり構わずやるスタイルによって、経営破綻した旧ライブドアの買収をはじめとして、企業の吸収合併を繰り返して大きくなっていった成金企業だ。
…というようなことは、たとえば下記のWikipediaのページを見ていただければ、よくわかるだろう。
ライブドア(Wikipedia)
世界的な大企業を作り上げた創業者というのは、何かしら信仰をもっていたり、先祖供養を怠らなかったりするものだ。
だからこそ、宣保愛子さん的にいえば「企業の守護霊」がついていたり、守護神の加護があったりするのだろう。
長年成長を持続する大企業には、だいたいお祀りする神仏や特定の神社とのつながりがあったりする。
企業にしても何にしても、ひとつの大きな人間の集団があるとき、そこには集団の魂ともいうべきものがある。
見えない世界での援助があってこそ、大企業への成長というものがあったのだろう。
それに比べると、堀江にはまったくそういう要素が見られない。
単なる金の亡者にしか見えない。
これじゃあ見えない世界からの援助は見込めないなと思う。
経営存続が危ぶまれるライブドアだが、残された社員の方々はぜひがんばって企業再建を果たしてほしいと思う。
堀江が、いったいどういう悪いことをしたのかを知りたい人には、こちらのページをお奨めする。
Amazonで、こんな本を見つけた。
『ライブドアの世界一になるキャッシュフロー経営』
- 作者: 堀江貴文,宮内亮治
- 出版社/メーカー: サイビズ
- 発売日: 2005/12/19
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『堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方』
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西武、松坂マネーの使い道を公募
堀江の懲役求刑はイヤなニュースだったが、それと対照的な、こんな話題も。
レッドソックスに移籍した松坂大輔投手の落札金約60億円の一部の使い道について、ファンに公募することを検討しているというのだ。
これは「落札金はファンのために使ってほしい」という松坂投手の希望に添うものだが、それにしてもなかなか粋なことをやるものだ。
公募する以外には西武ドームの修復費に充てるという。
野球は特に西武ファンというわけではないが、西武線沿線に住む者として、ちょっと嬉しくなるような話題だ。
本来は企業が自分たちの得た金をどう使おうと自由だろうし、経営悪化が続く西武グループだから、赤字補填に使われたりしても自然の成り行きだろうに。