探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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クリスマスを考える(2)〜或いは「太陽神ミトラと秦氏」


今日も休出だったが、家で家族が待っているので、早めに仕事を切り上げた。
20:00すぎにスーパーへ行ったら、さすがに客の数が少なかった。
家内に頼まれたスパークリングワインを買って帰宅。


12月24日だから、クリスマスらしい話題を書こうと思う(…と言っているうちに、日付が変わってしまったが)。
以前は、クリスチャンでもない日本人がクリスマスを祝うというのはまったくのナンセンスだと思っていた。
だが、考えてみると、クリスマスというのは何も「イエス・キリストの誕生日」だけではないのだ。
というか、昨日の記事でも書いたように、イエス・キリストの誕生日は12月25日ではなかった。
聖書にはそんな記述は一切ない。

ミトラ神

古代ローマでは、ミトラ教という太陽信仰の異教の影響で冬至を太陽神の誕生日として祝祭日にしていた。
これは、インド・イランアーリア人たちの神話に登場する、太陽神ミトラ(ミスラ)への信仰から始まっている。
そのミトラ(ミトラス)は12月25日に岩から生まれたとされている。
ミトラス神は元々はアーリア人の神話に登場する太陽神だ。
イランの『アヴェスター』でも、インドの『リグ・ヴェーダ』にも登場する。
そのミトラが後のインドでマイトレーヤ、つまり弥勒菩薩となった。
その弥勒菩薩は日本に伝わり、聖徳太子秦氏に祀らせたのが京都・太秦(うずまさ)広隆寺の有名な弥勒菩薩像だ。
ちなみに、その弥勒菩薩は沖縄に渡って現在は「ミルク神」と呼ばれている。


ミトラ神は更に魔多羅神(まだらじん、またらしん)となり、これもまた日本に伝わった。
太秦蜂岡町にある大酒神社の牛祭は、京都三奇祭の一つとされている。
現在では、広隆寺が主宰する祭となっている。
両方とも、秦氏の寺社だった。
ちなみに、これも秦氏と関係が深い比叡山でも、魔多羅神は現世利益の神として崇められてきた。
こうして見ると、やはり弥勒菩薩秦氏にとっては太陽神ミトラだったのかもしれない。

謎の多い秦氏

秦氏の長だった秦河勝聖徳太子の財政援助役およびブレーンとして太子を補佐した。
聖徳太子には幼名を「厩戸の皇子」と呼ばれたように、また馬小屋の前で生まれたというように、キリスト関係の伝説が付きまとうが、これらも秦氏の入れ知恵なのかもしれない。
上記の大酒神社も、むかしは「大闢(だいびゃく)神社」と呼んでいて、この「大闢」というのは、ダビデの漢訳語なのだ。
秦氏は原始基督教または景教を日本に持ち込んだという説があるが、このような異教的要素も多分にもっていたもので、そうすると秦氏の存在がますます不可解な存在に思えてくる。
秦氏とは、いったい何者なんだろう?


ちなみに、広隆寺の近くに「伊佐良井の井戸」というのがあって、これがイスラエルを意味するのだという説があるが、それだけではコジツケと言われても仕方ないだろう。
太秦にある木嶋坐天照御魂(このしまにますあまてるみたま)神社(通称:蚕の社)も秦氏の創建によるものだが、三柱鳥居で知られている。
これも、上から見るとダビデの星に見えるとか、キリスト教の三位一体を表すとか言っている人々がいるが、ここまでくるとコジツケも甚だしいだろう。
なんで柱を3本使っただけで「三位一体」になるのか、さっぱりわからない。
実際は、この三柱鳥居というのは、レイラインの中心点としての印の役割を兼ねていたものらしい。

冬至の話

冬至に話を戻す。
大和岩雄著『天照大神前方後円墳の謎』(六興出版)によると、北半球の多くの民族によって、「太陽の死んで復活または再誕する日」とされていた。
そして古代では、世界各地で冬至を1年の初めとしていた。
冬至は太陽の黄道の位置で決まるため、毎年何日と決まっていないが、12月22日前後が冬至になる。
そういう昔からの祝日が、いつかしらイエス・キリスト生誕の日とされるようになったのだ。
今上天皇は12月23日生まれだが、冬至の頃に生まれるとは、天皇に相応しいだろう。
自らそういう期日を選んで生まれてきたのではないかと、つい考えてしまう。


だらだらと長く書いてしまったが、言いたいことは次のこと。
古来、冬至あるいは12月25日が太陽神の誕生日などといわれてきたのならば、キリスト教徒でなくてもそのような日を聖なる日として祝うことは、それほどおかしいことでもないのかもしれない。
まだまだ書き足りないが、眠いので今日はこれまで。


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